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桑名城 [城]

 

 

2013年12月29日(日)

 

三重県桑名市、桑名城。

 

東海道五十三次の宿場町、蛤の時雨煮が名物の桑名宿。

江戸時代には木曽川・長良川・揖斐川の河口を渡る橋はなく、

名古屋南方の宮宿との間を渡し船がつないでいた。

東海道における唯一の海上路で、移動距離は七里で約4時間の船旅。

宮宿、桑名宿とも旅籠数で東海道1位と2位の規模だったらしい。

 

かつての喧騒さを感じさせない静かな町並みをウロウロ。

桑名駅からゆっくり歩いて15分ほどで到着。

揖斐川の水を天然の外堀として取り込んでいた水城。 

クワナジョウエズ.jpg

 

だだっ広くのっぺりとしている。

かつては四重六階の天守が屹立していたというが、その気配はないっス。 

 

 

それもそのはず。

幕末期の桑名藩主 松平定敬は、京都守護職の会津藩主 松平容保の弟。

京都所司代として兄と一緒に幕府を助け、鳥羽伏見の戦いでも主力として戦い、

徳川慶喜とともに江戸に脱出し、後に函館まで転戦。

そのころ桑名では、抗戦か恭順かで藩論が分かれ、くじ引きで抗戦としたが、

下級藩士の反乱で一転して恭順に。

家臣らの説得で函館から連れ戻され、新政府軍に桑名城を無血開城。

 

しかし、本丸の櫓は敗戦の証として燃やされ、堀の石垣は四日市港を造るため取り去られる。 

象徴的な権威としてのお城を破壊することで、新しい時代が来たのだと、

新政府は力を見せつけたかったんだろうけどな。見せしめになった感が漂う悲しい歴史のお城。

 

 

そんなこんなで何もないけど、お堀までは埋め立ててない。

在りし日の姿を想像しながら、お堀沿いをグルグルと散策。

天気が良くて気持ちよかったス。 

クワナオホリ.jpg

 

ミズボリ.jpg

 

 

1601年に徳川四天王の一人、本多忠勝が入封したあとは、

譜代の松平氏が入れ替わり、11万石にて治める。

蜻蛉切をバックにした本多忠勝の銅像。やっぱり強そうやな。 

ホンダタダカツ.jpg

 

 

青空に誘われて、城内を横切り揖斐川の方へ向かう。

外観を復元した蟠龍櫓、内部は水門の管理所。

その向こうは七里の渡し。 

バンリュウヤグラ.jpg

 

蟠龍櫓の名の元になった、龍の瓦があるはずなんだよな。

桑名のシンボルで、旅人の観光スポットになったというんだけど。

おっと、これか。

なんとも、ちっちゃい、というか可愛らしい。

とぐろを巻くドラゴン。

バンリュウ.jpg

 

 

すぐ横の七里の渡しを見るも何もなかった。

わずか5秒で見学終了、これは物哀しいス。 

シチリノワタシ.jpg

 

 

東海道の要衝、桑名。

東海道を旅した人が必ず目にした桑名城、蟠龍。

新政府により破却され、今は何も残っていない。

かつての水城だったこと偲ばせるのはお堀のみ。

静かな水面を見ながら歴史に想いを馳せた次第。

 

 

 

 

 


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コメント 2

takechan

順番が逆になりましたが、今年もよろしくお願いいたします。
近畿東海のお城をくまなく訪ねて記事にしていって下さい。
by takechan (2014-01-01 22:10) 

ノリパ

> takechanさん

 こちらこそ、今年もよろしくお願いします。東海近畿も行きたいのですが、100名城のまだ行ってないところに行くのが先ですね。頑張ります。
by ノリパ (2014-01-05 11:22) 

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