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長篠城(日本100名城) [城]

2012年6月24日(日)

 

はるばるやって来たココは、

愛知県新城市長篠の長篠城。

 

長篠の戦いで有名な地、長篠。

そう、教科書にも載ってた、世界で初めて鉄砲が大量使用された地。

でも、ホントの鉄砲戦は、ちょっと離れた設楽原で行われたらしいデス。

 

 

宇連川と豊川が合流する切り立った断崖絶壁の地が長篠城。

牛渕橋までぐるっと歩き、橋の上から城址を望む。

うーん、これは凄い。

めっちゃ谷が深い、まさに天然の要害だなぁ。

ダンガイゼッペキ ナガシノジョウ.jpg

 

長篠城の篭城戦はいろんな小説にあるけど、 

それがしは池波正太郎先生の『鳥居強右衛門』かな。

主人公すねえもんは、男の中の男。

まさにこれこそ、『   ってやつデス。

 

 城は、二つの渓流が落合う崖の上にあった。

  一万七千の敵軍が、城を包囲していた。

  城にこもる味方は、わずか五百である。

  いかに籠城戦だとはいえ、比較にならぬ戦力の差であった。

  北面に山嶺を背負い、三方の崖下を急流がめぐっている要害の城だから、

  どうやらここまでもちこたえてきたのだ。 』        と、物語は始まる。

 

 

 

豊橋駅から飯田線で約1時間電車に乗り長篠城駅へ到着。

駅から歩いて10分程度で長篠城址史跡保存館。

マイナーな施設なのに、5人くらい見学者がいてビックリ。

教科書に出てくる土地だから子供を連れて見学に来るのかな。

保存館にて100名城スタンプをゲット。

 

展示を見学していると。

すねえもんの磔の絵が出てきた。

どこかのお城でも見たな、と思い後で調べたら中津城でした。

まっ赤に血をみなぎらせ磔刑柱に縛り付けられている。

漢の最後の姿、これは忘れられないス、夢に出てくる。

スネエモン.jpg 

 

 

 

武田勝頼軍に包囲され、落城寸前まで追い込まれ、

辛うじて崖の上の本丸に押しつめられている籠城軍。

川の中まで張り巡らされた武田軍の包囲網を抜け、

約10里離れた岡崎まで、徳川・織田の援軍を頼みに行く。

 

その決死行の使者の役に名乗り出た鳥居強右衛門。

なんとか無事岡崎まで着いたすねえもん。

援軍みなに止められるにもかかわらず駆け戻る。

味方を鼓舞するため、援軍は来るぞ、と伝えるため。

 

しかし、武田軍に捕まってしまう。

 

援軍は来ないと言え、と武田軍に強要されるも、

『 援軍は来る!

    早まって城を明け渡すな!

          今日1日の辛抱ぞ! 』

と叫んだために、磔になってしまう。

 

やっぱり、すねえもんは漢だっ。

生き様、いや、死に様がとてつもないス。  

 

 

 

そんなこんな感傷に浸りながら。

保存館を出て、城址をウロウロ。

土塁や空堀がきれいに残っている。

ナガシノジョウ.jpg

 

本丸は意外と広い。

ここに押し込められていたのか。

ナガシノジョウホンマル.jpg

 

ここからぐるっと回り対岸へ行く。

橋が遠いので、かなり歩く必要がありました。

あーしんど。

途中、すねえもんのお墓などを見学、立派でした。

 

 

対岸にある磔の地。

ココですねえもんが処刑されたのか。

思わず合掌。

ハリツケノチ.jpg

 

しかーし、保存館でもらった資料によると、

ホントの場所から移動されているらしい。

まっ、いっか。。。

 

 

叫んだ場所と磔された場所は同じだから。

ココから叫んだんだ、と思い込み、碑の後ろから崖下の川を覗く。

確かに木がなければ、向こう岸長篠城はすぐだ。

それがしも深呼吸して。

ぜったいまってろよーっ、あきらめんなっよーっ、と川に向かって叫ぶ。

時代を超えすねえもんとシンクロ、不思議な感覚。

ミカタハクルゾー.jpg

 

 

 

世界初の鉄砲戦の地として有名な長篠。

ホントの戦場の場所はちょっと違うのですが。

ココ長篠城の篭城戦はもっと劇場的デス。

 

なんといっても、漢!すねえもん。

その磔の姿、血潮みなぎる赤い裸体は一回見たら忘れられない。

そう、夢にうなされそう。

おっと、それがしはとっても大好きデスよ。

 

数ある歴史の主人公の中でも特に印象深い。

一瞬に燃え尽きる、その姿のみで後世に名を残す。

その一瞬が誰にも真似の出来ない死に様ですから。

 

それがしはずっと忘れないぞ。

すねえもんに思いを馳せながら、長篠城址を散策した次第デス。

 

 

 

 

 


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コメント 14

やなぼー

鳥居強右衛門
私は、山岡荘八の「徳川家康」、「織田信長」で知りました。
まさに「男の中の男」ですね!
負けないように生きてみたいです。
それと、永田町界隈の人たち・・・
カケラでもこういうところを見せられないのかね~(-_-)
by やなぼー (2012-07-14 05:41) 

yakko

お早うございます。
歴史に疎いので鳥居強右衛門のこと、初めて知りました(◎-◎;)
武士の時代とは言え、スゴい最期だったんですね〜
それに引き替え、今の政治屋さんたちは・・・…>_<…
by yakko (2012-07-14 10:33) 

Sazaby

自分も六月に行きましたが、一周回ると死にそうでした…
鳶ヶ巣の方にもちょっと登ったら、長篠城が丸見えだったのを覚えています。
by Sazaby (2012-07-14 20:12) 

takechan

お城好きなら、ここははずせない城の1つだと
思いますが、私は今まで一度も行ったことがないです。
気になります。
by takechan (2012-07-14 20:44) 

kohtyan

強右衛門のこと、あまり知らないので、早速、池波先生の小説
読んでみます。
by kohtyan (2012-07-15 08:48) 

マチャ

鳥居強右衛門、もっと知られても良い人物ですよね。

by マチャ (2012-07-15 10:02) 

たかぼん

ここ行きたいんですが、交通の便が悪くて。。。
でも、いつか行かないと!
by たかぼん (2012-07-15 20:52) 

ノリパ

> やなぼーさん

 長篠の戦いでは必ず出てくる男ですよね。確かにそんな骨のある人が政治家にはいらっしゃいませんね。なんとかして欲しいものですね。
by ノリパ (2012-07-16 07:57) 

ノリパ

> yakkoさん

 知らなくていいんですが、磔の絵を見ちゃうと忘れられなくなりますよ。すみません、夢に出てきちゃうかもしれないですね。
by ノリパ (2012-07-16 07:58) 

ノリパ

> Sazabyさん

 確かにぐるっと回ると距離があってしんどかったです。帰りの電車の時間まで2時間もあったので、ゆっくりと見ましたよ。
by ノリパ (2012-07-16 07:59) 

ノリパ

> takechanさん

 何もなかったです。でも行ってみて嬉しくなったお城でした。それがしもそろそろ回りづらい地域ばかりになってきました。
by ノリパ (2012-07-16 08:01) 

ノリパ

> kohtyanさん

 池波正太郎先生のは短編ですので、本屋で立ち読みするくらいがいいかも、デス。。。
by ノリパ (2012-07-16 08:04) 

ノリパ

> マチャさん

 確かにそうですね。あの磔の姿をもっと世の人に知ってもらいたいですね。夢で会いましょう、すねえもんに。
by ノリパ (2012-07-16 08:05) 

ノリパ

> たかぼんさん

 豊橋駅から飯田線があまり本数なかったです。行きづらいところですよね。
by ノリパ (2012-07-16 08:06) 

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