2014年6月7日(土)

 

北の大地に3つある日本100名城の一つ、松前城。

北海道松前郡松前町字松城、

函館から車で約2時間強、約100キロの道のり。

 

 

 

あー、ホントに。

遠かったっス。

 

 

 

北海道における唯一の藩であり、

三百余侯のなかで知行高をもっていない唯一の藩。

藩経済は、北海道物産でまかなわれていた。

 

 

 

司馬遼太郎先生の『燃えよ剣』によると。

 

 『小藩とはいえ、相当な城である。

  安政二年(1855年のことス)に竣工したばかりの

      新造の城で、面積二万千三百七十四坪、

      天守閣は三層で、銅ぶきの屋根をもち、

      壁は白亜の塗り込めになっており、

  しかもペリー来航後にできた新城だけに、

  城の南面、海に向かって砲台を備えている。』

 

と紹介されていた。

 

 

 

フムフム。

城内に合った模型を見ながら、本を取り出して読み返す。

 

 

 

天守は昭和24年に焼失した後に再建されたらしい。

資料館となっている天守受付にて100名城スタンプをゲット。

 

お金を払い資料館を見学。

うーん、あんんまり見るべきものなかったな。

天守から海も望めなかったし、残念でしタ。

 

 

 

肩を落とし天守を出てブラブラ。

おおっと。

コレはすごいものだ。

 

うん。

すごい門だもん。

現存遺構の本丸御門。

 

 

三重三階の層塔型天守とのコラボ。

スッキリとした、というかアッサリとした天守。

 

おっ、と。

晴れてきたぞ、ラッキーだな。 

 

 

ココ、松前城は。

本丸御門の存在感アリまくり。

絵になるなぁ。

 

 

 

 

松前城は日本における、最後に築城された古式城郭。

江戸時代に発達した軍学の到達点とも言える。

 

ラスト・キャッスルであるゆえの最新の石垣は、

精緻な加工で完成度が高く、

パズルのようにカッチリしている。

 

 

遠くから微妙なグラデーションを楽しみ、

近づいてはつり加工のような石垣をナデナデ。

うーん。

これは、いつまでも。

見てて飽きないっス。

 

 

切込接(きりこみはぎ)と亀甲積(きっこうづみ)というらしい。

どちらも美しいな。

 

 

 

こちらも現存遺構、本丸表御殿玄関。

玄関だけでも立派だな、家代わりに欲しいな。

 

 

 

 

土塁の上に登ったり下りたり。

城内をウロウロしていたら。

耳塚やら闇の夜の井戸やらを発見。

説明書きをフムフムと読む。

いろんな歴史や出来事があるもんだ。

 

 

 

こじんまりとした内堀から見る天守。

あの天守は、この角度から見るとなかなかいいな。

本丸御門と一緒じゃない方がいいんだな、と再確認。

 

 

 

七つあった砲台の一つ、五番台場。

スロープがないから、大砲を据え付けていたんだろうな。

 

 

 

 

海への防御は完璧。

だけど、戊辰戦争のときには。

土方歳三率いる旧幕府軍に、

防備の手薄な裏から攻められ、あえなく落城。

 

悲しい歴史のお城なんだけれども。

近代の銃撃戦を経験し、砲弾を浴びせられた。

そう言われれば、

石垣も弾が当たったような痕跡が数多くあったかも。

 

 

 

土方が攻めてきた搦手門はこっちかな。

いったん下まで降りて、坂をエッチラと登ってくる。

 

橋を渡り、搦手二ノ門の手前に三本松土居。

コレは!

心憎い配置だ、向こうが見えないぞ。

美観的にも素晴らしいぞ。

 

むむっ。

計算しつくされた虎口っス。

 

 

 

 

 

北の大地の唯一の藩。

日本で最後に造られた古式城郭。

精緻な石垣、心憎い虎口。

近代戦の実戦経験値と土方歳三。

堪らないフレーズばかり。 

 

 

素晴らしかったス。

また来て見たい。

ホントにイイお城でしタ。